最終日は再びそれぞれ帰路につくことになる。
私は来たときと同じく船に乗り鹿児島へ渡り、新幹線を乗り継いで帰る。
友人は飛行機を乗り継いで帰ってゆく。
今度は私のほうが2時間半早く船に乗るので、それまでにまだいくつか回ってみたいポイントに行くため3日間の中で一番早く行動を起こした。
あいも変わらず尽きぬ話で車内は盛り上がり、時間はあっという間に過ぎてしまった。
拠点にしている宮之浦から車で1時間強の場所にある千尋の滝(せんびろのたき)は、落差約60mもあるらしい。
最初に書いたとおり、屋久島は九州で一番高い宮之浦岳を頂いていて、千尋の滝はこの近くに位置しているので、その界隈に近づくとよりTVや写真で見たことのある屋久島の風景に近づいて行った。
曲がるポイントがよくわからず、本来の曲がり角より1つ手前で曲がったおかげで、もうひとつ滝を見ることができラッキーだった。
千尋の
滝もまた、登山コースがあるようで、その説明書きの看板があった。
きれいにタイルを敷き詰めた遊歩道のすぐ脇に登山口があり、気軽に登れそうに見えるのだけど、後からこの界隈の登山についてちょっと調べてみたら、結構本格的なコースのようだった。
屋久島についてから歩いたタイル敷きの遊歩道の中では一番幅があり、いわゆる観光名所っぽい感じである。
その遊歩道をゆっくりと進むとその一番奥に千尋の滝が見えてくる。
いきなり大き
な岩肌が見え、その奥に白い水が下へ向けて勢いよく流れ落ちている。
残念ながら、滝はかなり遠くに位置しているのだけど、その左横に渓谷に向けて斜めに走っている岩肌の大きさときたら・・・。
しばし呆然と見とれてしまった私である。
それから駐車場まで引き返し、行きに気になっていた生ジュース屋でタンカンの生ジュースにありつく。
私は屋久島到着時から"タンカンジュース、タンカンジュース"と騒いでいて、ここへきてやっと口にすることができて本当に満足だった。
友人はサトウキビの生ジュースを飲んでいた。
これが目の前で生のサトウキビをつぶして作ってくれるので、興味津々で眺めてしまった。
ちょっとだけ友人にそのジュースも分けてもらったのだけど、これがとてもやさしくて自然な甘さなのだ!
このジュースを煮詰めて黒砂糖は作られるんだね・・・。
それから今度は、千尋の滝のすぐ近くにあるトローキの滝(轟の滝)を探す。
こちらはなかなか見つからず、道路沿いでちんまり営業していたアクセサリー屋(なかなか繁盛していた)で場所を尋ねる。
その場所からほの近い場所ではあったのだけど、看板が道路からはよく見えなくなっており、立ち寄る人も皆無のようだった。
白谷雲水峡の登山道を思い出させるような人の手の入っていない感じの道を用心深く進んでいくとやっとその姿が見られた。
トローキの滝は、川の水が海に流れ落ちているポイントで、滝の上には赤い橋がかかっている。
残念ながら正面から見ることができなかったが、なかなか美しい景色だった。
しかし、写真をとった場所はヒールのある靴などでは行かないほうがいいかもしれない。
滝を眺めて帰ってきたら、本来なら道路から見えたはずの看板がよく見えた^^;
車を止めたお土産屋にちょっと立ち寄って、宮之浦に戻ることにする。
まずは友人が借りた登山用品を返さなくてはならない。
宮之浦まで戻ったら私はいよいよ屋久島を離れる時間が近づいてくる。
レンタル品を返したら、まだちょっと時間があったのでお昼を食べておくことにした。
最初の日から気になっていた黒ラーメンというやつを食す。
面に竹炭が混ぜ込んであり、スープの出しはおそらくトビウオ。
ほんのり甘くてやさしい出汁が体にしみこむような感じがした。
友人が興味津々でトビウオの餃子を頼んでいたので私もご相伴に預かった。
なんというか・・・いわゆる餃子とは似て非なるお味で、ちょっと不思議な感じがした。
絵葉書を1枚出したいので友人に託そうとしたら、郵便局周りの好きな友人が言うには、こういう観光地には記念スタンプがあるはずなのでそれを押してもらうと余計に記念になるよということだった。おお、それならせっかくだからそれを押してもらいたい。
そんなこんなで、宮之浦の小さな郵便局に移動。
この日は平日月曜日なので、郵便局は普通に営業していて、スタンプを押してもらって無事投函した。
それから、宮之浦港近くのお土産屋で会社用のお土産を買っていたら、これから乗るフェリー屋久島Ⅱが入港してきた。
3日前に私が乗ってきたフェリーだ。
屋久島とも友人ともそろそろお別れのときだ。
友人とはまたどこかで再会するに決まってはいるのだけど、なんだかやっぱりさびしい。
乗船できる時間が近づいてきていたし、友人も後2時間半ほどで屋久島を後にするので、まだ回っておきたいところがあるようなのであわてて荷造りをしなおし、車を降りる。
別れを惜しむまもなく友人は走り去ってゆきましたとさ^^;
いやまあ、今生の別れではないので、それほど寂しがることもなかったんだけどねえ。
それでもやっぱりちょっとね。
フェリーが屋久島を離れる瞬間はかなり名残惜しくて、しばらく島を眺めて写真を撮っていた。
友人は今どのあたりかなあなんてことを考えながらね。
フェリーからは、3日間お世話になったホテル縄文も見えたし、上陸するときから気になり続けていた建設途中の病院跡、お世話になったレンタカー屋の看板も見えて、"ああ、またいつか来れるかな"なんてしんみり考えた。
船っていうのは時間をかけて別れを惜しむことができるので、思いっきり感傷にふけることができるなあと今回発見した。
さてそれから後は、ひたすら家を目指して帰るわけだが。
フェリーの中では持っていった文庫本をあっという間に読み終わってしまい、残り3時間くらいほとんど寝てすごした。
鹿児島の港に到着するころにはとてもきれいな夕焼けで、またまたしんみり。
万が一のことを考えて、鹿児島中央駅にはタクシーで早めに移動し、文庫本を読み終わってしまったので駅ビルの中にある紀伊国屋書店に文庫本を物色に行く。
そこで探していた本を入手できたので、新幹線つばめ、リレーつばめ、新幹線こだまではずっとその文庫本を読み続け(面白かったので)4時間あまりで読み終わってしまった。
9両編成のこだまなんて始めて乗ったのだけど、これが結構乗客が多いのでそれに驚いた。
小さな子供づれの家族なんかもいて、みんなどんな用事で乗っているのかなあなんてちょっと妄想などしてみたりした。
博多駅では待ち時間が30分くらいあり、私のように待っている人も結構いるんだけど、売店などはもう閉まっているので、みんななんだかちょっと不安げなのが面白かった。
さらに、最寄り駅山陽本線在来線の最終便も乗るのが初めてだったのだけど、これも思いのほか乗客が多く、学生服もかなりいて驚いた。
私が寝ているときも活動している人がいるのは当たり前だが、みんな遅くまでがんばってるんだねえ。
自宅到着は日付の変わるころ、片付けもそこそこにお風呂に入って床に就いたのだった。
さてこれで、楽しかった旅の話も終わり。
行く先々での出来事はもちろん面白かったけれど、いっしょに旅した友人の今まで知らなかったところや気がつかなかったことや、今まで以上にいろんな話ができたことがとても大切な思い出となった。
自由気ままな私に付き合うのは大変だったろうなあ・・・でも、そんなことおくびにも出さずいろんなことに付き合ってくれた友人に本当に感謝している。
今日のこのタイトル曲は、私にとって人生で一番大切な曲だけど、友人に感謝の気持ちを込めて送らせてもらう^^
「19600000の悲しい夜と眩しい夢」
WORDS & MUSIC BY 鈴木雄大、PLAY BY 鈴木雄大USB





旅のお話、一気に読ませていただきました。
お写真もたくさん見せてくださってありがとうございます。
様々な乗り物、念願の島、おいしいご飯とお酒。
羨ましいなぁ。
何より、気の置けないご友人との旅、というのが羨ましいです。
slanさんも、ご友人も、いつかまた屋久島を再訪されるんだろうな。
…と、感じます^^
そうそう、
>別れを惜しむまもなく友人は走り去ってゆきましたとさ^^;
この一文に吹きましたww
その光景が見えたような気がします^^;
投稿情報: さみごん | 2009-11-04 23:06
ごめんごめん。
とっとと走り去っちゃってさ。
物凄く持ち上げてあるからどこの誰のことかと思いましたわ。
とにかくお疲れ様でした。
白谷雲水峡では死にそうになりながら良く頑張りました。
褒めてつかわす(笑)
でも頑張って良かったでしょ?
この日記がある限り私も旅の思い出が続いて嬉しいです。
有難うね。
またご一緒しましょう!
一緒に旅するのが嫌でなければ(爆)
投稿情報: Richie | 2009-11-05 13:35
>さみごんさん
ありがとうございます^^
ほんと、光景が目に浮かぶでしょ?
あまりにも自然な流れだったので、あっけにとられた私です^^
私にとってはよく知らない土地にライブを聴きに行くのも小さな旅なんです。
どこかのライブハウスでさみごんさんにもいつか出会えたらいいなと思います。
投稿情報: 安井文@管理人 | 2009-11-09 11:18
>Richieさん
たまには持ち上げとかないとね~^^
お褒め頂ありがとう~(笑)
本当にがんばってよかったよ!
頂上での若者とのふれあいは印象深かったし。
旅日記喜んでもらえてうれしいです。
でも、楽しかったのはあなたの心遣いのおかげでもあるので、こちらこそありがとう。
また楽しい旅日記を書くために、ぜひ一緒に行きましょ~♪
投稿情報: 安井文@管理人 | 2009-11-09 11:48