『TOKYO EYES デラックス版』のDVDを見た。
フランスのジャン=ピエール・リモザン監督作品。
主演は吉川ひなのと武田真治。1998年公開。
フランス人監督の作品なのに全編日本語という不思議な映画。
どうやらこれはラブストーリーらしい・・・ということに今更ながら気づいた。
武田真治ファンの間でかなり人気の高い作品(というより役柄?)なのだけど、私はいまいちはまれずにいる。
それは冒頭でも書いたように、この作品をラブストーリーと捕らえられなかったところにあるようだ。
私は色恋に関する感性というのが欠落しているんだろうか。
(フランス映画が苦手なのはそのせいかもしれない。)
かなり惚れっぽいたちなのになあ。
いや、それは色恋に関する感性とは無関係なのか・・・な?
でも、この映画は、何度も見たくなる映画のひとつになった。
1998年当時公開された日本映画にはこんな雰囲気のものはなかったように思う。
2000年以降こんな感触の映画は結構作られるようになったのではないかな。
そういう意味で、この映画は5年くらい早い感じがする。
(あくまでも個人的な感覚だけど。)
あらすじはこんな感じ。
東京では若い男による発砲事件が頻発している。
その男は度の強いメガネをかけて犯行を行うため"薮睨み"と呼ばれている。
ぼやけた視線で相手を狙うため、弾が外れどの事件も未遂に終わっている。
この事件を追う刑事(杉本哲太)を兄にもつひなの(吉川ひなの)は、兄の持っている指名手配の似顔絵に似た男を電車で見かける。
興味本位でその男の家までついていき、やがて男と交流するようになる。
彼は"K"(武田真治)と名乗る。
最初は兄にKのことを知らせるつもりだったひなのだが、Kのことを知るごとにその気持ちが薄れてしまう。
Kは何でもよく見えてしまうせいで、目の前で起こったほんの些細な嫌な出来事が許せない。
自分の怠慢を棚に上げ気に入らない客(光石研)を追い払う店屋の店長(モロ師岡)とか、外国人に意地悪をするバスの運転手(大杉漣)とか、恋人を泣かせる男(池内博之)とか・・・Kの標的はそんな男ばかりだった。
ひなのはそんなKのことをだんだん好きになって、彼の行為をやめさせようとする。
Kもひなのに惹かれてゆき、"薮睨み"と決別しようと思い始める。
そんな矢先、Kのところへ彼に拳銃を売ったヤクザ(北野武)がやってきて・・・。
東京は下北沢を中心にハンディーカムカメラが自在に主人公たちを追う。
(電車の中ではゲリラ撮影したらしい。)
普通の生活空間が映し出されているような感じ。
Kは下北沢に住んでいるゲームのプログラマーで、部屋にはたくさんのモニターがあり、時々頼まれていんちきゲームを作ったりもしているらしい。
壁一面にLPレコードが整然と並んでいて、DJの機材もあったりする。
・・・あの当時の若もの像といった感じ。
ちょっとろれつの回らないしゃべり方で(武田真治のその辺の演技はなかなかにくい!)、ひなのに声をかける。
いつもビデオカメラと拳銃を隠し持ってふらふら街を歩いている。
ギュウギュウ詰めの電車に乗るのがすきらしい。
ひなのはおそらく高校生で、友達(水島かおり)の勤める美容院でアルバイトをしている。
毎日退屈していて、アルバイトも面倒くさいなと思っている。
おそらくほとんど地のままの彼女が映画の中に登場しているといってもいいほど普通の吉川ひなの^^;
でも、人形のようにかわいいんだな・・・これが。
Kは何度もひなのに触れるのだけど、その触れかたが、すごくやわらかくて見ているこっちがどきどきしてしまう。・・・あ、そう考えるとやっぱりラブストーリーだね^^;
この映画は、視線がテーマのようだ。
見終わった後、やたら目のアップが多かったなあなんて思ったし。
視線をめぐる二人の会話もなかなかおしゃれで意味深だった。
なんだかんだでKは魅力的なので、DVDを手に入れてから何度か見てしまった^^;
なのに、私はKにははまりきれない。
Kのような繊細な人物を私は決して嫌いじゃない、むしろ好きなほうだ。
だけど、本当に繊細な人間は人に向かって拳銃を向けたり出来ないんじゃないかって私は思うので、Kの行為がやっぱり受け入れられない。
そんなの映画の中の話じゃんといってしまえばそれまでだけど・・・。
人に拳銃を向ける以外の方法があるような気がするんだよね、なんとなく。
・・・だからそこに目が行ってしまって、この映画がラブストーリーだってことに気がつかなかったようだ^^;
そういうところを流せないのが・・・色恋の感性が欠落している証拠?
だからいつまで経っても・・・^^;
まあ、そのうち(何度も見るうちに)また違う思いも生まれてくるだろう(ことを自分に期待しよっと。)
「ニテルネ」
WORDS & MUSIC BY 浅井健一、PLAY BY SHERBETS




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