蜷川幸雄演出『身毒丸』は今でこそ主演は藤原竜也なのだけど、初演は武田真治だったんだよね。
1996年当時、もちろんこの舞台のことは知っていて、見に行きたかったけど適わず、後日発売されたビデオを友人から借りて見た。
(そういえば、その友人に私が武田真治ファンというのは意外だといわれたなあ。)
しかし、当時の私にはこの演劇の良さがさっぱり分からなかった。
武田君がとても怪しく美しい・・・けど、わざと一般的には見目が麗しくない人々を登場させ、白石加代子さんのメイクもわざと怖く見えるようにしてある。不可思議な音楽と妙な台詞回し・・・なんだか薄気味悪かった。
まあ、そんな程度の感想しかもてなかった。
なんだかすごく恐ろしいもの見ちゃったなというばつの悪い気分になった。
それをもう一度見ようと思った理由は、演劇雑誌で『エリザベート』の演出をした小池修一郎さんが『身毒丸』の武田君を見て人ではないものを演じさせたら面白いだろうと思ったというようなことをインタビューで語っていたからだ。
『身毒丸』をやってた頃の武田君は”フェミ男”と呼ばれていて、TVでは彼の中性的な美しさがもてはやされていたような記憶がある。私はあんまりそういう観点で武田真治という人をみていなかったので、ぴんとこなかったのだけど、『身毒丸』を見ていて、"う~ん、なるほど・・・"と10年もたってその美しさにどきどきしてしまっている。
その当時の武田真治は私にとってはサックスプレーヤーだったので、びしっとスーツを着てサックスを吹きまくる姿のほうが目に焼きついているんだよね。
かれこれ10年もの月日を経てみた『身毒丸』
以前見たときよりはなんとなく意味が分かったし、面白かったような気もする。
なんかしらんが、見終わったときに居心地の悪い気分になるんだけど、もう1回見ようかなと思ってしまうのは何故なんだろう。
ミュージカルではないけど、歌が物語の一端を担っていて、役者が踊ったりもしてる。
DVDのカメラワークがかなり凝っているので、それも手伝って摩訶不思議な雰囲気がかもし出されてる。
この演劇ではかなりの高評価を受けたようだけど、本人は再演に際して出演を断ったとか・・・私はそれ分かるような気がする。
インタビューを読む限り、武田真治っていう人は自己主張がわりと激しくて、なんでも自分が納得しないとやらない・・・とても現実的な人物だなと私は感じている。
この当時、役者は仕事、音楽は好きでやってるという線引きが彼の中にあって、音楽のほうが優先順位が高かったみたいだ。(ごく最近はそういうインタビューを読んでないので現在の心境は想像しがたい。)
"身毒丸"っていう人物は、常に死んだ母のところへいきたいと思って生きることを放棄しているように見え、かなり浮世離れしている。
私の感じている武田真治という人からはそんな雰囲気はまるで感じない。
身毒丸とは対極の位置にいると思う。
だから、武田君がよくまあ"身毒丸"になれたもんだなあと、DVDを見て感心してしまった。
やっぱり俳優としても底知れない力を持っているのかな。
実は、武田真治という俳優は、とっても中途半端だなとずっと思ってる。
演技がうまい下手ということではなく、なんかずっと迷っているような感じを受け続けてるのだ。
最初は別に俳優って仕事をやりたくなかったそうなので、途中ちょっと逃げちゃってるの?と思う期間もあったし。(これはあくまでも私の主観。)
インタビューでは常に自分とかけ離れた役は出来ないと言ってた。
なるほど、彼の演じているキャラクターというのはどれも武田真治を匂わせている。
なんというか、とても生々しいんだよな、武田真治という俳優は。
でもね、このごろのTVドラマや映画では"なんかちょっと違わないか、武田真治ってこんな感じだっけ?"っていつも思う。
で、今回"なんで?なんでミュージカル?"と思いつつ、『エリザベート』を見に行って、なんとなく腑に落ちちゃった。彼はライブで勝負するのが一番本領を発揮できてるんじゃないかってね。
演じ終わった後で笑顔でカーテンコールするのが気持ち悪いと言ってるのを読んだことがあるけど、今回見たカーテンコールの武田君はとてもうれしそうだった。
どんな変化が彼にあったのだろうか、すごく気になったりして。
話がわき道に反れたが、本題に戻る。
小池修一郎さんの意見はすごく的を得ていると私は思った。
『身毒丸』にはすでにトート閣下の片鱗が見えている。
普通の人の役も彼はたくさんやっているけど、ありえないキャラも結構やってて、私はどちらかというとそういう武田君の演技が好きだ。本人は真面目だけど端から見ると変っていうやつ。
こういう武田真治はもっとたくさん見たいかなって思う。
だから、トート閣下は彼にはとってもはまり役だよなあと、舞台を見ながら感慨深かった。
サックスプレーヤー武田真治に関しては、どんな方向へ行っても変わらないだろうなという信頼感がすでにある。
でも、俳優 武田真治に関しては『エリザベート』の後、どんな方向へ行くのか・・・とっても楽しみだ。
・・・あんまりうまくまとまらなかったな^^;
「hit man」
MUSIC & PLAY BY LOSALIOS




こんばんは。お邪魔します。
私も「エリザベート」の後の真治君がとっても楽しみです。
すごく気になってます。未だ舞台は来年の2月頭まであるというのに。
投稿情報: アキ | 2008-09-22 01:22
>アキさん
ようこそいらっしゃいました^^
そうですよね、半年ですから。
こんな長いスパンの仕事は『NIGHT HEAD』以来じゃないでしょうか^^;
最後までテンションが落ちなきゃいいですけどねえ・・・。
そっちもちょっと心配。
投稿情報: 安井文@管理人 | 2008-09-22 09:48
おはようございます。
テンションは大丈夫、信じてます!
この仕事を引き受けたからにはきっと収穫を持って終えると。
テンションを維持するのがサックスだと思います。
投稿情報: アキ | 2008-09-22 09:54
>アキさん
そうですね。
仕事を投げ出す人じゃないので、要らぬ心配でした^^;
もうすぐ博多滞在も終わってホームグランドに帰るから、リフレッシュ出来るでしょうしね。
投稿情報: 安井文@管理人 | 2008-09-22 23:33
と言いつつも、今日は元気が無かったというレポを読むと気になります。明日は東京なんでしょうかね。
ロザリオス、ライブにも行きましたよ~
2度目のツアーは急遽降板になって残念な思いをしました。
投稿情報: アキ | 2008-09-22 23:56
>アキさん
あらら、元気なかったんですか。
ラジオもTVもテンション高めのようだから、さすがにはしゃぎ疲れたのか?
それ以上になれない場所で注目度も高くなってるでしょうから、気を抜けないのかもしれない。
人気者は大変。
でも、もうすぐ東京に帰れるから!がんばれ!って感じですね^^
ロザリオスのライブ行かれてたんだ!
うわ~、なんかうれしいなあ~。
(だってすごくマニアックなバンドだし)
でも、今は活動してないらしいです^^;
私は武田君がいたときのLOSALIOSが好きだったです。
投稿情報: 安井文@管理人 | 2008-09-24 16:24