昨夜、風呂から上がってぼんやりTVを見ていたら中村雅俊さんが出てきて「今日はザ・フォーク・クルセダーズの特集です」とにっこり笑った。
ギターを抱えて画面の中に立っているのは元フォークル(長いので以後略します)の加藤和彦さんとジ・アルフィーの坂崎幸之助さんだ。
いきなり「悲しくてやりきれない」が始まる。
や、やられた~!涙が出てくるじゃないか~!
それがNHK総合で木曜日に放送されていた「音楽夢くらぶ」という番組だというのは番組が終わってから知った。
いい番組じゃないかと思ったのだけど昨日が最終回だった。
あら、ざんねん。
最近夜遅くTVをつけていることがなく、新聞のTV欄さえチェックしないので全然知らなかった。
フォークルは「帰ってきたヨッパライ」を大ヒットさせたフォークグループだ・・・と言って、まだ分かってもらえるんだろうか?
今なら「イムジン河」を世に出したフォークグループと言ったほうがいいのかな。
ここ最近、やけにフォークルと「イムジン河」のことが話題になるなあと不思議に思っていたんだけど、なんのことはない「パッチギ!」という映画で「イムジン河」が出てくるからなのだった。
なるほど納得。
ちなみに、「悲しくてやりきれない」は「イムジン河」が発売禁止になった後、緊急に新しい曲を作らなくてはならなくなったときに加藤和彦さんがふと思いついて「イムジン河」を逆再生して拾った音で作った曲である。
詞は北山修さんの作品で、なんとも微妙でぴったりの内容になっているのがすごい。
誤解のないように書いておくが、「イムジン河」は北山さんではなく松山猛さんによるものである。
フォークル結構好きなのである。
といっても、もちろんリアルタイムで聴いた世代ではない。
しかも、いつ彼らの事を知ったのかもよく覚えてない。
中学の時、音楽の授業で歌った「あのすばらしい愛をもう一度」という曲がきっかけだったかもしれないな。
とにかく、この曲が大好きで作詞した北山修さんの詩や文章を読むようになったいきさつがあり、実はフォークルよりも北山修さんのファンだと言ったほうが早い。
北山さんのファンを名乗るからには、フォークルもやっぱ押さえとかなきゃ・・・というのが多分きっかけだったのだろうな。
フォークルは数年前に坂崎幸之助さんをむかえてたった1度だけ再結成した。
たった1枚だけアルバムを出し、たった1度だけコンサートを行い、たった1枚だけDVDを出した。
そのあたりがなんとも粋だなあと思う。
坂崎幸之助さんは知る人ぞ知るフォークソングマニア。
フォークソングというフォークソングはすべて完全コピー(専門用語で完コピという)しているのではないかと思うくらい、往年のフォークソングを難なく弾きこなし歌ってしまう御仁なのだ。
この人は私がかつて抱いていた夢をかなえてしまった人で、私から見ると尊敬せずにはいられない。
その夢とは、自分が大好きでいろんな影響を受けたミュージシャンといつか共演したいというものだった。
彼は10年位前に流行ったフォークソング邂逅番組でそれをやってのけてしまった人なのだ。
しかも、フォークルではメンバーとしてアルバムにも参加。
ほんと、すごい人だ。
彼は本当にそれらの音楽を愛しているのだなあというのが、ギターの音一つ、コーラスの声一つからも伝わってくる。
大切にそれらの曲を奏で歌う。
それらを作った先輩達に敬意を表しているからこそ、先輩達は彼を可愛がり一緒に歌いたがるんだろうなあ。
番組中、加藤さんは時折、坂崎さんを振り返って楽しそうに笑っていた。
本当に楽しそうに演奏していた。
「イムジン河」では子供達が一緒に歌った。
加藤さんの発案で、日本の子供たち、在日韓国人の子供たちが一緒になって歌った。
途中、韓国語の歌詞でも歌った。
この曲にどんな悲しい過去があろうとも、美しいメロディーを持っていることは事実だし、歌詞の内容も切なくやさしいものであることは事実だ
ただ単純にこの曲を歌うということの前には、どんな因縁も関係ない。
加藤さんは微笑んで子供達を見ていた。
新生フォークルのアルバムからも2曲。
「感謝」という曲は、初めて聴いた時に泣きそうになった覚えがある。
余命幾ばくの主人公が感謝を述べる。
その気持ちが淡々とした言葉で語られる。
少し呟くように坂崎さんと加藤さんが歌い、ゆっくりゆっくり時間が過ぎる。
歌は、一度聴いただけで心に残る言葉が使われているほうがいいと思う。
北山修さんの詞はいつも1度聞いただけで響いてくるので、本当に詩人だなあと思うのだ。
いやいや、偶然にも本当にいいものを聴かせてもらった。
おかげで昨夜は安眠できた。
放送された曲
「悲しくてやりきれない」
「感謝」
「イムジン河」
「あの素晴しい愛をもう一度」 以上、加藤和彦&坂崎幸之助
「ああ青春」中村雅俊
「感謝」
WORDS BY きたやまおさむ、MUSIC BY 加藤和彦、PLAY BY 加藤和彦&坂崎幸之助(もしくはザ・フォーク・クルセダーズ)




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