昨夜、寝ている間に録画しておいた「蟲師」を今朝ちょっとだけ見た。
なんかすごくいい感じ。
オープニングの曲がとても優しい曲なので少しばかり驚いたんだけど、この曲の効果でちょっと構えてた気持ちがほわわ~んとなるのがなんとも不思議な感じ。
よく考えたら、音楽までおどろおどろしいと興ざめだろう。
だから、これでいいのだ。
ギンコの声もイメージどおり。楽しみが一つ増えたな。
ついでなので、もう一つ妖しい漫画の紹介をしておこう。
こちらは人間に悪さをする異形のモノ(妖怪など)がたくさん出てくるお話。
今市子さんの「百鬼夜行抄」
この作品は朝日ソノラマの「ネムキ」("眠れぬ夜の奇妙な話"の略なんだとか)というホラー漫画雑誌で連載されている。
現在は不思議少女コミック誌というキャッチフレーズらしい。
この間調べてびっくりしたんだけど、もうかれこれ10年くらい連載が続いているんだよなあ。
初めの頃はやたらめったらグロいスプラッタ漫画がたくさんあってその中にぽつんとこの作品があるので立ち読みも大変だった。
何が大変って、もくじでページ数を確認してからじゃないとどんな怖いシーンが飛び出てくるか分からなかったから。
最近はこの雑誌もスプラッタ漫画が減ったので、私も安心してぱらぱらめくられるんだけどね。
コミックスの発売が1年に1冊あるかないかのペースなのでどうしても立ち読みして次を読んでしまうんだな。
現在13巻までが発売されている。
文庫本版も出ている。
この雑誌自体はそれほど売れていないらしいんだけど、「百鬼夜行抄」に関してはNHK-BS2のマンガ夜話 で取り上げられたほどの人気作品。
なにせ、辛口で有名なこの番組の出演者全員が口を揃えて面白い、好きなんだよな~を連発していた。
これはとてもめずらしいことだ。
ま、そんなオタッキーな業界人の評価はともかく、その番組でこの作品が女性だけではなく男性からも支持されているという事を知って、にやりとした私なのであった。
今市子さんはとてもきれいな絵を描かれる。
ぱっと見暗い感じで、キャラクターも内容もやっぱりちょっと暗いんだけど、飄々とした会話とすっとんきょうな出来事のせいで、くすくす笑いながら読んでしまうこともしばしば。
それに騙されて読み進めていくとラストはとんでもないことが起きたりする。
なかなか気の抜けない作品である。
主人公の飯島律は、子供の頃から普通の人には見えない異形ものたちが見えていた。
祖父もまたそういう能力をもっていた。
律はこの祖父の力を受け継いだらしい。
祖父は独学でそれら異形のモノを操る術を習得した人だったのだ。
律は幼い頃から祖父にそれらに見えていることを悟られてはならないと教えられてそだった。
律の父はその祖父のミスにより、律がまだ幼かった頃に死に至ってしまう。
それを悔やんだ祖父は、青嵐という名の妖怪をその体に住まわ、律を守るように言いつけて他界する。
そんなわけで、律の周りにはいつも異形のモノたちがわらわらと集まってくるのだが、彼にしてみればそりゃもう迷惑な話で、かかわりたくもない事件に毎回足を突っ込まざるを得なくなってしまう。
祖母や母にはそういう異形のモノは見えないようだが、時々分かっているのではないか?というくらい的を得た発言をしたり、行動をとったりもする。
道を歩いていて妖怪に出くわしたりすると、律は一生懸命見えていないフリをしたりする。
「最近頭が痛いのよねえ」という老婦人の頭の上に律を凝視する亀の妖怪が乗っていたり・・・。
彼が一番困るのは、自覚もないのにその手のものにあっという間に寄ってこられる従姉妹の司。
とろいくせにその手の感だけは鋭くいつも律は振り回されることになる。
律はとある事件を解決した時に尾白、尾黒というカラス天狗を(本意ではなく)子分にする。可愛い見た目をしているが、やつらが出てくるお話では妖怪らしく取り付いた家の家人を呪い殺したりもしているので、侮れない。
父の体に住み着いている青嵐はいわゆる龍。
いつも腹をすかせていて、律についてくる下等な異形のモノたちを丸呑みしている。
便りになっているようでなっていないのではないかと最近は律も疑っている様子。
それから、つい最近26年間美人の妖怪に拉致監禁されていた叔父も帰ってきて、飯島家はよりいっそうにぎやかになっている。
出てくる異形のモノは妖怪だけではなく生霊、悪霊など多種多様。
時代設定は限りなく現在に近い日本だと思われる。
物語のモチーフは、「蟲師」と同じく日本を中心にしたアジアの伝説や昔話などをベースにしているらしい。
恨みつらみが絡んでくるぶん「蟲師」よりはかなりおどろおどろしい。
それでも、律の祖母や母の天然系キャラクターのおかげでぎりぎりの線でコミカルな部分があり、楽しませてくれる。
この物語に出てくるキャラクター達は、どこか孤独な一面を感じさせる。
その孤独を飼いながら、それでも回りの人たちとかかわりをもって生きていこうとする姿がかっこいいと思う。
「百鬼夜行抄」・今市子さんについての情報はこちら
「今市子」復刊特集ページ
朝日ソノラマ ネムキHP
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