木曜洋画劇場で特別企画として「ボーリング・フォー・コロンバイン」が放送された。
正直に言うと、この作品をアナログ地上波で見るとは思わなかった。
しかも、吹替えで。
吹替えを担当したのは山寺宏一さん。
元祖「おっは~♪」の山ちゃんと言えばわかる人が多いかも。(私はアニメ「Cowboy BeBop」のスパイクなんだけど。)
マイケル・ムーア監督はお世辞にも美声ではなく喋りもあまりうまくはない。
ぶつぶつと喋りつづけるので、字幕ではなかなかそのニュアンスが伝わってこなかったような気がしていた。
山寺さんは美声の持ち主でアニメのヒーローも演じたりする人。
その山寺さんがムーア監督?と思ったんだけど、始まってみるととてもしっくり来た。
山寺さんはTVドラマにも出ているので、顔やその動きなんかもわりと記憶に残っているんだけど、声優の時にはまるでその様子が見えないのですごいと思う。
山寺さんの吹替えはなかなかいい感じだと思った。
この映画を見たのはたしか去年。
私の住む町にある複合系映画館で期間限定で公開されたので見に行った。
この映画は好きなミュージシャンがインタビューでいいよと答えていたを読んで興味をもった。
普段からあれが面白いこれがいいよと実名を挙げて紹介することをしないタイプの人だったからだ。
マイケル・ムーア監督については、インターネットでいくつかの情報を拾い読みしていて、胡散臭い人物だと思っていた。
今もそう思っているんだけど。
「進む電波少年」というTV番組があったけど、これは元々アメリカでやっていた同種の番組をパクった物で、その番組を撮っていたのがマイケル・ムーアその人だという。
私はこの「進む電波少年」の企画が好きではなかったので、マイケル・ムーアもあまり興味がわかなかった。
映画は、1999年4月20日、アメリカ、コロラド州のコロンバイン高校で起こった銃乱射事件について、なぜそれが起こり、その後どうなったかを調査する過程が中心に展開するドキュメンタリー映画。
あまりいい印象のなかったムーア監督だけど、この映画は面白かった。
映画の中で展開されている事柄が”やらせ”なしの真実かどうかは別にして、ひとつのことをとことん突き詰めていくところはなかなかだ。
相手が話を向けていくだろう方向を読んで、矢継ぎ早に質問する姿は圧倒される。
「華氏911」でもそう感じたんだけど、ムーア監督は起こった出来事を問題にしたいのではなくなぜそんなことが起こるのかを解き明かしたいんだろう。
なにかがおかしくて歯車が狂い、悪循環が繰り返されつづけている。
でも、そのなにかを探る振りをして結局映画では答えを出さないのだ。
答えを出すのは、見ているこっちの仕事だといわんばかりである。
久しぶりにこの映画を見て、やり方はやっぱりどうかと思うけど、自分が伝えたいことを形にする手腕はすごいなと改めて感じた。
「ボーリング・フォー・コロンバイン」
ジャンル:ドキュメンタリー
製作年 : 2002年
製作国 : カナダ
配給 : ギャガ・コミュニケーションズ
監督・脚本 : Michael Moore マイケル・ムーア
「ボーリングクラッシュ」
WORDS & MUSIC BY 浅井健一、PLAY BY THE SHERBETS





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