昨日、最も古くからの友人からはがきが届いた。
ニュースで先週上陸した台風の通過地域に私の住む町が含まれていたため、心配してはがきを送ってくれたのだ。
はがきには私と家族の安否を気遣う内容と、もしも物質的に大変ならば物資を送る準備があると言うことがかかれていた。
今回の台風は、本当に強くて知り合いの中にもかなりの被害を受けた人もいたのだけど、幸い私の住んでいるあたりはほとんど被害がなく、大きな台風だったという実感も正直なかった。
ただ、市内にある島の沖で、インドネシア船籍の貨物船が座礁し、乗組員が行方不明になっていたことが全国版のニュースで何度か流れた。彼女はきっとそれを目にしたのだろうと思う。
彼女とはもう20年来の付き合いになるのだが、実はまだ一度も会った事がない。
知り合った頃に何度か電話で話したことはある。
彼女の事を知ったのは、とある音楽雑誌の読者ページの文通希望コーナーである。
確か私が彼女の名前を見つけて手紙を出したのが始まりのきっかけだったと思う。
私は年の割にませた音楽を聞く小学生だったのだが、彼女もまた私と同じ音楽を好きな人で同年代の友達を探していた。
好きなバンドの話を書いて手紙のやり取りを頻繁にしていた。
その後、大きくなるにしたがって手紙は慣例的な季節ごとのはがきに姿を変えてしまったのだが、彼女は未だに私のことを気に掛けてくれていて折に触れはがきが届く。
お互い会いたいと思っているにもかかわらずその願いは実現していない。
彼女は、出会った頃に書いていた夢をかなえ、今は家庭を持ち子供も育てている。
対する私は、今だ好きな音楽や映画、本に夢中。
好きな音楽の種類も今では変わってしまった。
それでも、彼女からの便りはうれしくて思わず涙が落っこちそうになる。
手紙こそ書かなくなったけど、インターネット時代になってからは掲示板で好きな音楽や映画のことを書いては同好の人たちと話をしている。昔から私はそんなことばっかりしていたんだな~と彼女からの久しぶりのはがきを見ながら、ぜんぜん成長してない自分をちょっと恥ずかしく思ったり・・・。
それでも、彼女ほど長くやり取りをしている人はいないし、考えてみたら今ではもう彼女が今も付き合いのある友人の中では一番古い友人になってしまった。
いつまでも、彼女とは友達でいたい。
心のこもったはがきを読みながら、私はそう思った。
「言葉にできない」
WORDS & MUSIC BY 小田和正、PLAY BY オフコース





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